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  観劇してきたお芝居の感想や日々の独り言などなどを書いていきます。
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6日の観劇です。 

★劇団青い鳥「青い実をたべた‐さと子の場合‐」
  (青山円形劇場@表参道)

87歳のさと子は自分の年齢を受け入れられず、10歳の少女と思い込んでいる。

毎晩、子どもがいつまでも土を掘っている夢を見る。夢を見る度に不安が重なっていく。

彼女の世話をする家政婦達がさと子の故郷の町へと旅に誘う。
しかし出発間際、さと子は一人、逃げるように走り出す。

「私、行かない!」

さと子は、まるで無邪気な少女のままに遊び回る。
家政婦たちはその無邪気さの奥に沈んでいる不安の素を解き明かせるのではないかと、一緒に遊び、さと子の過去の思い出を掘り起こしていく。

遊びの果てに、さと子は自分の重ねて来た年齢。そして今ここにいる自分自身を取り戻していく。

さと子は一人、毅然と誇らしげに新しい時の始まりに向かって出発する。楽しみがいっぱいの明日に向かって・・・


この作品の初演は1986年。当時、上演されたハコは同じ青山円形劇場で、「こどもの城一周年記念」として創られた作品でもあり、その年の紀伊國屋演劇賞も受賞。

30周年公演として、観客に再演希望アンケートをした際に2位となり、「早変わりなど体力的にもハードな作品で、今しかできない」という理由から、今回再演を決めたそうです。

22年前の作品とは思えない程、今上演しても遜色のない作品でしたね。母親への想いが一杯詰まっていた感じもしたし・・・

ハコの特徴を活かした場転、及び早着替えは圧巻で見物でしたね。「今しかできない」っていう理由が分かりましたよ。

ただ、抽象的なオムニバス作品を繋げた様な作品構成だったため、イマイチ伝わり難い印象が感じてしまったかな・・・
物語の設定は、22年前と同じらしいのですが、初演では「とよ子」という一人の女性の個人の記憶が色濃く出ていたのを、今回「さと子」が、娘「とよ子」を戦争で失う場面を追加したコトで、テーマが普遍的なモノになったそうで、作品全体を客観的に見つめ直したため、この様に感じてしまったかもしれませんね。

でもラストの一人語りには、完璧に引き摺り込まれ、心打たれましたよ。

そして、自分の年齢を受け容れた「さと子」が品のいい和服姿でひとりタラップを昇り、周囲に電飾がパッと灯り、ハコ全体が出航する乗客船になるシーンはキレイだったな・・・

満足度:★★★☆☆

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